こんにちは!管理人のshioriです!
この記事では、帯広近郊でナキウサギ・フクロウ・エゾモモンガなどの野生動物に出会える可能性が高い散策スポットを、実体験をもとに紹介します。
アクセス方法や見どころ、注意点もまとめているので、ぜひ最後までご覧ください。
緑地巡りを始めた理由
私は北海道の東側、道東方面で6年ほど環境コンサルタントという仕事をしておりました。
環境コンサルタントと言っても聞き馴染みがないですよね。
簡単に説明すると、公共物を建設する前に自然環境調査を行って、人の生活と自然環境の両方に配慮した工法について提案するお仕事です。
植物は勿論ですが、鳥類や哺乳類、両性・爬虫類など幅広く調査しなければならなかったため、多くの動植物についての知識が必要な仕事です。
そんな仕事をしていたのもあり、週末はもっぱら緑地に足を運んで動植物の勉強をしていました。
今回は、そんな日々の中で見つけた有名な散策スポットについて、見どころやアクセス方法、散策する際の注意点を交えながら解説していきます。
因みに今回ご紹介するのは道東方面の散策スポットですので、アクセスする際の起点となる場所は道東の主要都市である帯広とします。
東ヌプカウシヌプリ(帯広から行けるナキウサギの名所)
アクセス方法
東ヌプカウシヌプリは北海道河東郡鹿追町にある標高1252mの山です。
一見とても高い山に感じるかもしれませんが、標高900mほどまでは車で行けるので、実際に登る高さは350mほどになります。
アクセスするには帯広駅からバスを利用して白樺峠停留所で降りるか、自家用車の利用になります。
帯広駅からのバスを利用する場合は、乗車時間が1時間40分ほどで大体2時間おきに来ます。
帰りのバスの時間を確認しないと、下山したあとに“2時間待ちぼうけ”なんてこともありますから、バスの時間はしっかり確認するようにしてくださいね。
自家用車でアクセスする場合は、バス停付近に数台停めることができます。
そこに停められない場合は、登山口から約1.5km離れた扇ヶ原展望台駐車場に停めることとなりますので、確実に登山口付近に停めたい場合は早めに出発することをおすすめします。
登山口は、マップに示している通りバス停のすぐ脇になります。
少し見つけづらいですが、入林届のBOXもありますのでしっかり確認するようにしてくださいね。
見どころ(ナキウサギ・クマタカ)
東ヌプカウシヌプリの一番の見どころは、何と言ってもナキウサギです。
山頂に到着後、白樺峠ルートから見て右の方に少し下ると岩場が出現します。
そこがナキウサギの生息スポットであり、繁殖期の5~6月や冬の貯食を行う9~10月は出現率が高まります。
活動が活発なこの時期は「キューキュー」と各所で鳴き声が聞こえるので、その鳴き声を頼りに探すのがベストですね。
また、小さなコロコロした糞も落ちていますので、その付近であれば出没しやすいということです。
運がよければ草を咥えたところを見ることができますよ。
私もちょっとブレましたが撮影することができました。


また、東ヌプカウシヌプリ付近にはクマタカも生息しているようです。
その日もナキウサギ目的で登山したのですが、ナキウサギが出てくるのをぼーっと待っている最中にふと上空を見上げると、大きな鳥が飛んでいました。
カメラで覗いてみたらなんと、クマタカでした!
クマタカはタカの仲間の中で最も大きく、冠羽がチャームポイントのイケメンなタカです。
そんなイケメンなタカも、東ヌプカウシヌプリに登ると見られるかもしれませんよ。


注意点
ナキウサギをひと目見ようと東ヌプカウシヌプリに訪れるのは良いのですが、人が立ち入れる場所は制限されていることは認識してください。
ナキウサギが出現しても、角度的に写真が撮れない…そんな時、ロープを超えて立ち入り禁止エリアに入ってしまう人がいます。
「片足だけなら良いじゃん」という方もいるかもしれませんが、そんな意識の方が大勢いたらどうでしょうか。
あっという間にナキウサギの環境が人の立ち入りによって荒らされてしまいます。
私たちは人間は“自然に立ち入らせてもらっている立場”ということを忘れずに、最低限のルールを守って自然を楽しむようにしましょうね。
東ヌプカウシヌプリのまとめ
見られる動物:ナキウサギ・クマタカ
おすすめ時期:5〜6月、9〜10月
アクセス:帯広駅からバス or 車
注意点:立ち入り禁止エリアに入らない
シーサイド・パークゴルフ場(エゾユキウサギを見られる可能性)
アクセス方法
シーサイド・パークゴルフ場は、北海道広尾郡広尾町の海沿いに位置しています。
名前から連想するとあまり緑地が無い様に感じますが、意外と緑が多く、散策するには最適なスポットです。
自家用車と公共交通機関の2通りでアクセスすることが可能ですが、帰りのことを考えると自家用車がおすすめです。
シーサイド・パークゴルフ場にはかなりの台数を停めることができますので、駐車場に困ることはまずありません。
自家用車で行くことが難しい場合は、路線バスを利用します。
詳しい時刻は「帯広駅バスターミナル」から「シーサイドパーク入口」までの時刻を十勝バス株式会社のホームページで検索してみてください。
2時間15分ほど路線バスに揺られると、シーサイド・パークゴルフ場の目の前に停まります。
バスは1~2時間おきに出ていますが、最終は18時台となります。
このため、時間を確認しないで散策していると帰れなくなる…なんてこともありますので、注意してくださいね。
見どころ(エゾユキウサギ・エゾシカ)
航空写真などの地図で見ると緑地自体は縦長で、一見孤立して何の生き物もいないように感じますが、実は意外な生き物に会えたりします。
皆さんはエゾユキウサギを見たことがありますか?
存在自体は多くの方が知っていると思いますが、実は見たことがある人はあまり多くないのではないでしょうか。
そんなエゾユキウサギが、このシーサイド・パークゴルフ場では見られるかもしれません。
私が確認したのは6月だったので、写真のように茶色い毛の個体を確認することができました。
滅多に姿を見せないのに、なぜ写真を撮ることができたのかと言うと、2月下旬から7月上旬にかけてがエゾユキウサギにとっての繁殖時期だからです。
繁殖期には活動が活発になりますから、そのおかげで見ることができたということですね。
もし冬にも散策していれば、真っ白なその名の通りの”エゾユキウサギ”に会えたかもしれません。
このほか、小規模な緑地であってもエゾシカが歩き回っていたりします。
遭遇したときはすぐ逃げてしまったので掲載写真は別の場所で撮影したものですが、とても立派な個体に会うことができました。


哺乳類以外にも、綺麗な声で鳴くキビタキやオオルリ、コルリのさえずりも聞くことができますし、春先~初夏にかけては可愛らしい花が咲き乱れます。
また、道路を挟み、シーサイド・パークゴルフ場の南側に向かうとオオバナノエンレイソウ群生地があります。
5月中旬から6月上旬にかけて開花するので、ぜひ一度見に行ってみてください。



注意点
大きな注意点は大してありませんが、孤立している緑地に見えても、楽古川(らっこがわ)を挟んで大きな緑地と繋がっています。
その緑地はヒグマの出没率が高い楽古山と繋がっているので、川を渡ってシーサイド・パークゴルフ場にも出現する可能性は大いにあります。
平地で道路に近いからといって油断せずに、熊鈴や熊スプレーは携行するようにしてくださいね。
シーサイド・パークゴルフ場のまとめ
見られる動物:エゾユキウサギ、エゾシカ
おすすめ時期:2月下旬~7月上旬
アクセス:帯広駅からバス or 車
注意点:ヒグマとの遭遇に注意
茂岩(フクロウを見られる可能性)
アクセス方法
茂岩は、北海道中川郡豊頃町にあるかなり独立した山林です。
茂岩の中にはパークゴルフ場やサッカー場、野球場、共同墓地などの施設があります。
緑地もそこそこな大きさですが、唯一残念な部分と言えば、ソーラーパネルが大規模に設置されていることですね。
あれが無ければ、もっとたくさんの生き物が住めているかもしれないのになと思ったりもします。
そんな茂岩へのアクセス方法ですが、残念ながら公共交通機関で行く術はありません。
意地でも公共交通機関で行く場合は、帯広駅から豊頃駅までJRで向かい、豊頃駅から1時間20分ほどかけて歩くという過酷な手段になってしまいます。
このため、茂岩に行く場合は自家用車一択となりそうです。
帯広の中心部から茂岩までは自家用車で約45分かかり、駐車スペースはパークゴルフ場横や墓地横、林業研修センター横にありますので歩きたい場所の近くに停めてください。
見どころ(フクロウ)
孤立林のためか、この場所ではあまり哺乳類を見かけることがありませんでした。
恐らくゼロでは無いと思うのですが、あまり多くの哺乳類は生息していなさそうです。
そんな場所ですが、私がこの場所にきてテンションが上がったのは、フクロウとの遭遇です。
まさかこんなところで出会えるとは思わず、何度もシャッターを押していました。
横向きなのが悔やまれますが、もふもふしていてとても可愛らしいですよね。

見かけたのは1月だったので、繁殖期前に少し休んでいたのかもしれません。
先述した通り、茂岩では哺乳類をあまり見かけませんでした。
餌となるネズミも少ないかもしれませんが、環境としてはさほど悪くはないので子育ての場になっているかもしれません。
また機会があれば観察しに行きたいと思います。
茂岩のもう一つの見どころは、多様な植物です。
人が植林している場所もあり、コムラサキなどの本来ならば北海道に自生していないはずの植物も観察することができます。
見られる花は様々で、亜高山の岩場に咲くキンロバイなども観察することができました。
アクセスは悪いものの、春先の花が咲き始める時期から紅葉の時期まで四季を楽しめる場所ですので、足を運んでみてはいかがでしょうか。


注意点
先述した通り、独立した山林なのでフラッと立ち寄らない限りはヒグマの危険もそこまで無いかと思います。
しかし、油断は禁物ですので熊鈴くらいは携行するようにしましょう。
また、林内には散策路がありますが、頻繁には整備していないのか所々倒壊してしまっている場所があります。
歩行に少し不安のある方はストックを利用すると良いかもしれません。
茂岩のまとめ
見られる動物:フクロウ
おすすめ時期:オールシーズン
アクセス:車
注意点:未整備の散策路があるため足元注意
帯広の森(エゾモモンガ・シマエナガを見られる可能性)
アクセス方法
帯広の森は北海道帯広市南町に位置しており、パークゴルフ場やアイスアリーナなど、様々な競技施設が点在する森です。
そんな人工物だらけの森ですが、東側は建物がほとんど無く、手入れの行き届いた森となっています。
公共交通機関で行く場合は、帯広駅から出ている路線バスを使います。
2系統あり、「国際センター入口」か「大空団地入口」で降ります。
帯広の森の敷地にすぐ入れるのは「国際センター入口」の方ですが、帯広の森の南側からアクセスしたかったり、帯広の森・はぐくーむという施設にも立ち寄りたい方は「大空団地入口」行きのバスを利用してください。
詳しい時刻表は北海道拓殖バス株式会社の時刻表や、十勝バス株式会社の時刻表をご確認ください。
自家用車で向かう場合は、マップに示している「はぐくーむ」の駐車場をご利用ください。
見どころ(エゾモモンガ・シマエナガ)
この記事で色々な場所をご紹介しましたが、この帯広の森が色々な生き物を観察する点ではかなりおすすめのスポットです。
春夏秋冬様々な生き物や植物を見ることができますが、私がこの帯広の森で出会えて嬉しかった動物はエゾモモンガです。
そのキュートな容姿に魅了されない人はいないかと思います。
この日だけでも4個体ほどに出会いました。
枝で休んでる子や枝にしがみ付いている子、樹洞(樹木の幹や枝にできた自然の空洞)から覗き込んでいる子などがおり、シャッターが止まりませんでした。



私が撮影したのは日中なのですが、なぜ夜行性のエゾモモンガをこんなにも撮影することができたと思いますか?
それは、エゾモモンガにとって恋の季節だったからです。
エゾモモンガの繁殖期は2月下旬から3月中旬と、6月下旬から7月上旬の2回あります。
その時期は夜行性のエゾモモンガもよく出歩きますので、観察したり写真を撮りたい場合はこの時期を狙ってみてくださいね。
また、雪解けの時期には溜まった水たまりで小鳥たちが水浴びをする様子を観察することができます。
撮影したキクイタダキは、シマエナガよりも小さく、主に常緑針葉樹の中に潜んでいる小鳥です。
このため、普段であればなかなか撮影することが難しいのですが、この日は何度も水浴びをしたり、水の中の何かを啄んだりしており、大サービスをしてくれました。
皆さんご存知シマエナガも顔面を水に突っ込むほどに水浴びに夢中になっていました。
このほかにもキツツキの仲間であるアカゲラなど、たくさんの野鳥を観察することができました。



余談ですが、帯広の森ではなぜこんなにも多くの生き物を観察できると思いますか?
それは、ある程度人が手入れをしているからです。
イメージ的には、人の手が入っていない方がたくさんの生き物が生息していると思いませんか?
実は、そうではないんです。
例えば、人が立ち入る空間に倒れ掛かっている樹木があれば、事故が起こる前に伐採しますよね。
そんな場所がたくさんあって、切った樹木を1箇所に集めるとします。
そうすると、朽木を好む昆虫やヘビがそこを住処にするのです。
では、その昆虫やヘビを食べる生き物はどうするでしょうか。
もちろん、その場所を餌場として利用しますよね。
このように、人間が手を加えることによって”生態系が豊かになる”ということもたくさんあります。
この帯広の森は、そのバランスがとてもよく取れている緑地だからこそたくさんの生き物が見られるということですね。
注意点
簡単に立ち寄れる生き物がたくさんいるからこそ、マナーには気を付けていただきたいスポットです。
帯広の森の中にはエゾリスなど身近に感じる生き物もいますが、良い写真を撮りたいからと餌付けをする行為は絶対にやめてください。
餌付けすることで自力で餌を探さなくなったり、生態系が崩れてしまう可能性があります。
また、ひまわりの種など、一見野生動物にとって無害なものに感じても実は有害であったり、栄養バランスが崩れたりと生き物の体によくありません。
更に、餌付けで1箇所にたくさんの個体が集まると生き物間での感染症のリスクが高まることに加え、人と接触することで人獣共通感染症のリスクも高まります。
関連記事↓
“一度だから””少量だから”良いということは、絶対にありません。
良い写真を撮りたいのであれば、ひたすらじっと静かに待つのみです。
帯広の森のまとめ
見られる動物:エゾモモンガ、シマエナガ
おすすめ時期:2月下旬~3月中旬、6月下旬~7月上旬
アクセス:帯広駅からバス or 車
注意点:野生動物との距離感、餌付け禁止
まとめ
いかがでしたか?
今回は帯広近郊の散策スポットpart1と題して、数か所の散策スポットについて解説しました。
実は帯広市内でもまだまだ素敵な散策スポットがありますので、北海道散策スポットシリーズはまだまだ続きそうです…
緑地巡りが好きな方には面白い内容かと思いますので、続きのシリーズも楽しみにしていてくださいね。
それでは、本日も最後までご覧いただきありがとうございました!


